RF-400RVに関するエピソード

- オンロードへの転向 -

 俺はもう嫌気がさしていた…。

 KLEに乗って4年頃だろうか、ツーリング中にクラッチボルトが落ちた…。
 (クラッチペダルを支えてるボルト)

 その後はクラッチが使えない…。(応急処置はしたが)

 それが不治の病のように、度々発生するようになった…。

 乗り換えたいぜ…

 自分の不整備ぶりを棚に上げて思った(笑)

 GW/夏のツーリングでのオフロード走行が本格化してるので、オフ車で探し出す。

 そして決めた、LANZAだ!

 二輪二足が可能な低いシートに、ハイパワーな 2ストユニット。
 そしてトラクションコントロール等のハイテク装備が楽しそうだ。

 しかし、2スト規制の為に生産中止後であったため入手できず断念。

 そして、時は流れる…。


 大学仲間とやっていたGW/夏キャンプツーリングの開催が減り、
 ねっと友達とオンロードを走る機会の方が増えてきた。

 そして、KLE250は6年目、タイヤ交換の時期を迎える。

 このままタイヤ交換か、新車か…。

 夏の乗鞍、北海道計画を立てた時に、俺の腹は決まった。

 バイクを探そう

 条件は「オンロード、カウル付き、セパハンじゃない」

 それだと、ZZR-400、RF-400 が浮かび上がる。
 (他にゼルビス、EX-4とかあったけど却下)

 カワサキで行くならZZR-400だが、RF-400の方が楽しそうだ。
 と言うことで、バイク街を探し回ることになる。

 バイク街中を歩き回るが、初期型はあれどVCエンジン搭載のRVが無い。
 RF-400Rが1台あったので跨ってみる。

 前傾がきつい…。

 調べたところ、後期型のRVは前傾のきつさが緩和されてる様だ。

 そこで、お世話になってる「モトショップ梶が谷」に探して貰うことにした。
 「RF-400RVの後期型、色は何色でも良い、値段は50万まで…」

 そして、走行距離 19000kmのガンメタ落札とのメールを貰う。
 乗りだしで36万。

 走行距離が多めだが、気にしない。
 VCエンジンの威力発揮だぜ!

 このニューバイクで乗鞍・北海道ツーリングの準備は整った。

 しかし、納車3日後に交通事故に遭うのである…。


- 交通事故 -

 バイクに乗って8年が経過していた。

 今まで無事故、捕まった違反は通行区分帯違反だけ。

 事故を起こすのは、自信過剰か注意力散漫なヤツか運のないヤツだと思っていた。

 まさか自分に災いが降りかかる事など、考えてはいなかった。


 事故当日、仕事を終えてから町田に向かってバイクを走らせた。
 一昨日納車したばかりのRF400RV、気分は上々だ。

 7月末ともなれば夜も暑い、半袖シャツにジーンズという軽装だった。
 妹PCが調子悪いらしく、PC部品を積んで妹のアパートに向かっていた。

 いつもなら、国道16号を通っていくのだが、今日は気まぐれで裏道を通る事にした。
 途中、少し迷ってコンビニで地図を見たりしながら町田街道に入った。

 夜中の町田街道は空いており、軽快に走る事ができる。

 脇道から出てこようとする黒いセダンが止まったのが見えた。
 こちらを確認して止まったんだろう・・・。

 そのまま道を走っていくと、通過する直前にセダンが飛び出してきた!

 マジかよ!!!

 スローで流れる景色と、ヘッドライトで真っ白になる車のボディーが大写しに。
 ドシンという衝撃とガラスの割れる音、肩と胸に衝撃を受けて対向車線に吹っ飛ぶ俺。

 とにかく、歩道に転がって逃げる。

 衝撃で胸を強打し呼吸が辛い。血のにおいが体を抜ける。
 指は動く、足も動く・・・体は大丈夫だ。

 集まってきた人にヘルメットを脱がせてもらい、ひと呼吸つく。
 向こうの車は、ドアが凹みサイドガラスが割れていた。

 そうこうしているうちに、救急車が来る。
 荷物とバイクのカギを取ってもらい、初めての救急車に乗る。

 近くの町田市民病院へ。

 肩の打撲かとおもいきや、鎖骨骨折で全治3ヶ月…。
 ここで、来週の乗鞍スカイライン、来月の北海道ツーリングに行けなくなった事が確定。

 ガラスに突っ込んだ右腕から、埋まったガラスを摘出し傷口を縫う。
 背筋を伸ばすバンドをして治療は終了。

 治療終了後、実家とツーリングに行くメンバーに電話をする。

 自由診療で高額だから、金を少し置いて行けと言われて 1万円払う。
 ( この金は保険支払いが決まった時点で返ってくるが、泣きっ面に蜂で辛い )

 そのまま、近くの町田警察まで歩いていく。
 ( 確かに歩けるけど、この時は腹が立った )

 事情聴衆、隣で車の人が話してるのが聞こえる。

 起きた事を素直に話す。
 警察の人に「何が悪かったんでしょう?」と聞かれた時、
 自分の注意が足りなかったと答えたあたりは生粋のバイクの乗りかも。

 こちらが優先道路で、向こう側には停止線がある。
 しかも金網のフェンスになっており、バイクのライトが見えないはずがない。

 そんな話を聞くと、向こうは形式的に一旦停止をして車道に進入してきたと考えられる。
 そう思うと腹が立ってきた。

 お互いの住所・氏名等を交換して、警察の処理は終わった。
 ( 車検証が必要だが車載してなかったので、後日届けた )

 事情聴衆の後は、本人同士で話をする事になる。

 相手曰く、保険に入ってるから車も体も全て治すという話。
 ここで感情的になってもしょうがない。

 既に電車が無かったので、タクシー代と称して 1万円をもらって帰宅。
 帰りにタクシーの運転手と話をしたら、金ぶんどれ的なアドバイスをもらう(笑)

 帰宅後に会社にメールして、掲示板に事故話を書き込んで寝た。

 まっちい事故る!:まっちい
 八王子町田道路走行中、左路地から飛び出してきた車に激突。

 まっちいは、左鎖骨骨折、左腕部はガラスと喧嘩してズタズタに。
 RF400は左部破損で放置により、状態不明…。

 とりあえず、明日も病院だ…。
 (手術の可能性80%ほど)

 医者から完治に一ヶ月はかかると言われたとき泣けてきた
 「夏のツーリング(乗鞍、北海道)が幻に…」

 とりあえず、腕一本で済んで良かったと思うしかない。
 夏は来年も来るし。

 夏休みは映画・アニメでも観まくるかな〜

 事故翌日、昼頃に起きてバイク屋へ。
 事故の報告と、保険屋への連絡、バイクの引き取りの依頼を頼む。

 そして通院、傷口のチェックと消毒をする。
 事故相手の任意保険会社から連絡が行っており、無料での通院となる。

 町田病院へは、贅沢にタクシーを使用。
 バスでも行けなくもないが、片手なので座れないと辛い。

 病院の後に会社に寄って状況説明、数日分の指示(頼み込み)を出しておく。
 帰宅時にバイク屋を覗くと、ボロボロのRFが店の前に。

 

 

 パッと見は、タンクずれやカウル&レバー系の外傷だけ?と見えなくもないが、
 フレームが逝ってて廃車確定とのこと。

 帰宅後、鎖骨骨折をネットで調査する。

 鎖骨骨折は、手術をしなくても自然治癒するみたいだ。

 ただし、ずれたり1年経っても着かなかったりする事もあるそうで、
 確実に直すなら、金がかかるが手術が確実とのこと。

 治療費は保険会社持ち、確実に直したいし・・・。  ということで、手術する事に決める。

 事故相手の保険会社から連絡があり、9:1ですかね?という話。

 おいおい、事情徴収の後に相手から全額払いの話を聞いてるんだけど?

 けど、保険会社の人は「本人に確認したが、そんな話はしていない」の一点張り。

 事故相手の連絡先に確認も可能だが、既に示し合わせをしてるはずなので
 ひとまず10:0じゃないとと言い張って突っぱねておく。

 翌日、病院へ行き手術をお願いする。
 10日ほどの入院となり、手術予定日は入院2日後となった。

 とにかく職場に1日出て、緊急引き継ぎ。
 残りは、定期的に病院から電話する事にしておく。

 そして入院、暇を持て余すだろうと大量に小説を持ち込む。

 手術は全身麻酔だったので、気づいたら終わってた。
 そして経過は順調、手術後5日で退院した。

 帰宅後、交通事故をネットで調査。
 まだ、事後処理が残ってるのだ。

 交通事故で自分の例(右直)を見ると 8:2の様だ。
 こちらがバイク=弱者なので 9:1が相場。

 相手が出すと言ってたので 10:0を狙いたいが、新しいバイクも欲しい。

 納得いかない場合は裁判も可能だが、書類での簡易裁判なので
 判例重視で9:1になる可能性が高いだろう。

 時間ももったいないので、9:1で妥協する事にした。

 自分の保険会社に連絡して、9:1で手を打ってもらう。
 後は、保険会社同士で処理してくれる。

 対物処理は手術後 1ヶ月ほどで終了し、賠償金が入金された。

 入金された金で、早速次のバイクを購入。
 (この話は、別ページに記載)

 また、退院後に加害者から封書が送られてきた。
 謝罪文が中心だが、事故の後は痛みが出て3日ほど動けなかったという話も。

 うーん、本当だろうか?

 嫌味な返事しか思い浮かばなかったので、とりあえず返答は保留とした。
 ( 結局、タイミングを逸した事もあり返答はしていない )

 入院から4ヶ月半後、固定するために入れた針金を外す手術。
 こっちは、部分麻酔の半日手術でさくっと終了。

 日帰りだったので、肉を食って帰宅。
 夜は麻酔が切れて痛みが結構あった。

 2回目の手術後に数回の通院を経て、治療完了となった。

 治療完了の後、対人賠償の処理を行う。

 治療費は、病院から保険会社へ直接なのでやることなし。

 休業損害のため欠勤証明を会社から出してもらい、
 通院の交通費や、入院時に購入した衣服を申請した。

 対人の賠償金が振り込まれて、事後処理は完了となった。


 事故結果 ( 金銭編 )

 対物。 色々と揉めたが、9:1で妥協した。

 責任割合 9:1
 バイク損害額 37.3万 ( 全損。引取費用、ヘルメット込み )
 クルマ損害額 50.5万 ( 右ドア周辺 )

 上記だと、自分が得る額は 28.5万 ( 37.3 x 0.9 - 50.5 x 0.1 )
 クルマの修理費が高すぎだろう、ずるいぞ。

 なので、相手の車修理費については、自分の任意保険を使うことにした。
 免責で数千円を払い、5万を払ってもらう。
 (等級が少し上がっても年1万ちょいの保険料。ここで使わないと損)

 結局、手元に 33.6万ほど入った。

 対人 事務的に終了、負傷はこちらだけ。

 治療費  75.5万 ( 自由診療って高いね )
 交通費等  6.4万 ( バス・タクシーと備品 )
 就業補填 25.9万 ( 休暇を取得した日数 )
 慰謝料  28.8万 ( 入院8日、通院16日、全治まで5ヶ月 )

 合計 136万だが、免責分を 1割引かる・・・。
 責任割合って、こっちにも関係するのか〜。まぁ当然か。

 治療費を引いて、手元に 47.4万ほど入った。


 事故の分析と教訓

 今回の事故については、責任割合にあるとおり相手の方が悪い。
 しかし、怪我をしたのはこちらだ。

 なので、事故については結局バイク側が気をつける必要がある。

 警察から聞いた話ではブラックマークが無かったとのこと。
 確かに、ハンドルを切って回避しようとしたのを覚えてる。

 スピードが特に速かった訳じゃ無いので、フルブレーキならば
 接触事故は避けられなくとも、骨折しなかった可能性は高いと思う。

 ということで、今回の教訓をまとめると以下になると考える。
 ・車が視界にある時、ブラインドがある場合は油断しない。
 ・緊急時は、まずブレーキをかけて減速する。
 ・夏でも、長袖を着る。


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